マルチフォトンイメージング 多光子励起対物レンズ + 多光子励起レーザー走査型顕微鏡 FVMPE-RS
多光子励起専用対物レンズ*1
マルチフォトンイメージングに最適化設計された多光子励起専用対物レンズは近赤外光の透過率向上だけでなく、標本深部の散乱光を効率よく集められように対象標本の屈折率に応じて設計されています。in vivo イメージングに特化したW.D. 2mmの対物レンズから透明化標本を深部観察できるW.D. 8mmの対物レンズまで、さまざまなアプリケーションに対応した多光子励起専用対物レンズをラインアップしています。
*1 多光子励起専用対物レンズは当社の多光子励起レーザー走査型顕微鏡のオプションとなります。対物レンズの性能を最大限に発揮できるよう、当社顕微鏡以外の組み合わせでの販売は行っておりません。
麻酔下マウスの脳表面から海馬放線状層(CA1)までのZスタック画像
サンプル: Thy1-YFP (H ライン) 8 週齢マウス オス
in vivo 深部観察: XLPLN25XWMP2
in vivo 深部観察用に光学設計されたXLPLN25XWMP2は新しいコーティング技術により近赤外光に対して広範囲で高い透過率性能をもち、1600nmまでの多光子観察からオプトジェネティクスやアンケイジングで必要とされる400nmまでの可視域光刺激まで幅広いアプリケーションをサポートします。また補正環を調整することで、標本などの屈折率ミスマッチによる球面収差を補正し、理想的な集光スポットが形成され、より深部の観察が可能です。
標本作製、画像の取得・提供にご協力賜りました先生 :
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理化学研究所 脳科学総合研究センター 神経グリア回路研究チーム 小澤 克也先生、平瀬 肇先生
最大8mmまでの透明化標本の深部観察
理化学研究所 脳科学総合研究センター 細胞機能探索技術開発チーム 濱 裕博士、宮脇 敦史博士らの研究チームが2011年8月に英国科学誌「Nature Neuroscience」で生体標本を透明化する技術“Sca l e”を論文発表*4して以来、SeeDBやCLARITY、CUBIC、Sca l eS、Clear Seeなど標本透明化技術が次々と開発されてきました。XLSLPLN25XGMPとXLPLN10XSVMPは“Sca l eS”のような新しい高屈折率の透明化試薬に最適化設計したため、より深部の観察が可能です。これらの新しい透明化試薬と対物レンズを使用することにより、脳神経や肝臓、肺のような臓器の相互関連性をこれまで以上に詳細に解析することができます。
*4 Published online in Nature Neuroscience: Hama et al. Aug 30, 2011
マウスの全脳イメージング(XLPLN10XSVMP)
• 低倍率10倍による広視野と1細胞レベルの可視化を実現する高NA 0.6、W.D. 8mmによる超深部観察
• 水(ne=1.33)~オイル(ne=1.52)まで幅広い浸液に対応、各種透明化試薬が使用可能
標本作製、画像の取得・提供にご協力賜りました先生 :
理化学研究所 脳科学総合研究センター 細胞機能探索技術開発チーム 濱 裕先生、 宮脇 敦史先生
上図:最大値投影処理したYZ画像、下図:深部6箇所におけるXY画像。WM:白質、 CA1:海馬CA1領域、 GCL:顆粒層、Hil :門、LHb:外側手綱核、MDC:視床背内側核
透明化試薬Sca l eSで透明化されたマウス脳の高解像・深部観察(XLSLPLN25XGMP)
• NA 1.0とW.D. 8mmによる高解像・超深部観察
• シリコーンオイル(ne=1.41)~オイル(ne=1.52)までの浸液に対応しているため、高屈折率の各種透明化試薬が使用可能
標本の作製、画像の取得・提供にご協力賜りました先生:
理化学研究所 脳科学総合研究センター 細胞機能探索技術開発チーム 濱 裕先生、 宮脇 敦史先生
参照文献: Nat Neurosci. 2015 Oct;18(10):1518-29. doi: 10.1038/nn.4107. Epub 2015 Sep 1
多光子励起専用対物レンズ セレクションガイド
(mm)
*2 組み合わせ可能な接眼レンズの最大視野数
倒立型顕微鏡用多光子励起対物レンズ
(mm)
*3 組み合わせ可能な接眼レンズの最大視野数
TruResolutionシステム
TruResolutionシステムの対物レンズは、厚みのある標本の深部の3D観察において最大限の解像度とコントラストを発揮します。電動駆動補正環により、フォーカス位置を保ったまま自動的に球面収差を補正します。
TruResolution対物レンズ自動球面収差補正機能付多光子励起専用対物レンズ
(mm)
*4 組み合わせ可能な接眼レンズの最大視野数
関連製品
FVMPE-RS
https://main--eds-evident-website--evident-scientific.hlx.live/ja/laser-scanning/fvmpe-rs/
- 自動球面収差補正機能付き対物レンズによる高解像と高コントラスト
- レゾナントスキャナーの採用による高速イメージング
- IR多光子励起波長を最大1300nmまで拡大
- 多光子/可視光レーザー刺激のためのトリプルスキャナーオプション
- 25XMPE対物レンズおよび、1600nm対応のコーティングを採用したスキャンユニットにより、高感度を実現
- IRレーザー光の4軸自動アライメント
*バナー画像:ScaleSで透明化した20週齢YFP-Hマウスの全脳
標本制作、画像の取得・提供にご協力賜りました先生:理化学研究所 脳科学総合研究センター 細胞機能探索技術開発チーム 濱 裕先生、宮脇 敦史先生