厚さ測定および探傷用ソリューション
高度な腐食検査用パルス/レシーブ(PR)デュアルアレイ
最新のフェーズドアレイ(PA)検査技術の高度な機能に対応するパルス/レシーブ(PR)REX1デュアルリニアアレイ™(DLA)プローブには、ビーム照射を最適に行う複雑な配線が施されています。
パルサー/レシーバーモジュールを持たないフェーズドアレイデータ収集装置を使用する場合でも、このPRモデルDLAプローブがあれば、より高度なPA検査を実施できます。REX1 DLA PRプローブでは、標準的なPAイメージングに加えて、効率的で高品質なトータルフォーカシングメソッド(TFM)と位相コヒーレンスイメージング(PCI)スキャンを実行できます。

特長と機能
- 複雑なフォーカルロウに対応する高度なパルス/レシーブ(PR)配線
- トータルフォーカシングメソッド(TFM)
- 位相コヒーレンスイメージング(PCI)*
- 界面エコーの振幅を低減して最適な表面分解能を得るピッチキャッチ技術
- 最適なビーム照射機能
- OmniScan™ X3探傷器にフォーカルロウファイルを内蔵
- OmniScan X3およびOmniScan X3 64探傷器の使用時に最大の能力を発揮
- パルサー/レシーバーモジュールが装備された装置と組み合わせ可能
- WeldSight™高度検査・解析ソフトウェアと組み合わせ可能
- 表面下1 mm(0.04インチ)の浅さの探傷に対応
- 最大30 mm(1.18インチ)の広いビーム範囲
- 検査可能な標準的深さ:炭素鋼で1〜80 mm
- すばやく調整可能なシステムにより、約100 mm(4インチ)径の曲面から平面までの測定に対応
- 着脱交換可能な遅延材、内蔵型の給水機構、耐摩耗カーバイドプレート
*PCIを利用できるのはOmniScan X3 64探傷器のみです。
主な用途
DLA REX1 PRプローブを使用することで、高速で効率的な手動、自動、半自動の検査を実行でき、高品質イメージングにより欠陥の正確な測定値が得られます。腐食モニタリングのほか、孔食、クリープ損傷、水素誘起割れ(HIC)などの重大な欠陥の評価に最適なツールです。
デュアルアレイによるピッチキャッチ法
二振動子型探触子と同様に、DLAプローブは、斜めに加工された遅延材に送信用と受信用の振動子が個別に配置された構造となっています。この構成により、検査の対象部分の表面下に集束するビームが生成されます。このビームは、表面反射の振幅を大幅に低下させます。その結果、表面近傍の分解能が高まり、孔食、クリープの損傷、水素誘起割れ(HIC)などの重大な欠陥の検出率(POD)が高くなります。
ピッチキャッチ
パルスエコー

炭素鋼製パイプの腐食を測定したB-スキャン画像
新しい機能、新たな可能性
トータルフォーカシングメソッド(TFM)や位相コヒーレンスイメージング(PCI)などの新しい高度な超音波探傷法では、標準的なデュアルリニアプローブの照射能力より複雑な照射シーケンスが必要になります1。REX1 DLA PRモデルは、OmniScan™ X3探傷器のTFM、OmniScan X3 64探傷器のPCIおよびTFMに求められる複雑なフォーカルロウに対応しています。
高品質なPAイメージングに加えて、REX1 DLA PRプローブでは効率的なTFMおよびPCIスキャンも可能です。鉄鋼中の水素誘起割れ(HIC)について取得した以下のデータ例をご覧ください。

トータルフォーカシングメソッド(TFM)

位相コヒーレンスイメージング(PCI)
1 従来の非PR REX1およびULT1バージョンのDLAプローブは、引き続きご要望に応じて入手可能です。従来のDLAプローブの配線は奇数/偶数(1-2、3-4など)になっていて、パルサー/レシーバーモジュールなしの装置またはパルサー/レシーバー一体化機能(OmniScan MX2など)に最適です。現在、これらのプローブはOmniScan X3スキャンプランのプローブライブラリ内にありますが、非PRバージョンはTFMやPCIなどの高度なスキャンプランに使用できません。
適合性を最大限にするため、OmniScan X3シリーズにはDLAプローブの使用が事前に設定され、検査設定が簡単になっています。TFMまたはPCIスキャンプランを作成する場合、装置上でプローブリストからご使用のDLAモデルを選択すれば、そのままフォーカルロウ設定を進められます。
DLAプローブ、OmniScan X3シリーズ、TFM、PCIの機能の詳細をご覧ください。
仕様
プローブの仕様と寸法
リソース
インサイト
動画
OmniScan SX を使用した腐食ソリューション