簡単画像共有:OlyVIAビューワーの活用

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Christopher D. Higgins

Christopher D. Higgins

2020年 4月 07日

次の場合を想定してみてください。あなたは、マウスの脳全体の画像を取得しました。そしてそれを同僚と共有したいと考えています。ここで問題なのは、その画像が10ギガバイトで、Eメールで送信するにも、無料画像共有ツールで共有するにも、言うまでもなくダウンロードするにも、あまりに大き過ぎる点です。

画像共有は、顕微鏡法分野ではよく直面する問題であり、オリンパスのソフトOlyVIAが解決できる多くの課題の1つです。

本日は、OlyVIAソフトウェアの仕組みを探り、画像共有の工程を容易にするこの無料ツールの様々な使い方をご紹介します。

OlyVIAとは

簡単に言えば、OlyVIAはオリンパスのSLIDEVIEW VS200リサーチスライドスキャナーおよびFLUOVIEW FV3000共焦点顕微鏡で取得したデータを読み取り可能な、無償画像ビューアーソフトウェアです。オリンパスのオプションであるネットイメージサーバー(NIS)ソリューションがあれば、共焦点画像およびバーチャルスライドをウェブ上のデータベースで安全にかつ素早く保存、確認、共有できます。

OlyVIAのオンラインログオンページ

OlyVIAのオンラインログオンページ

お客様に最も喜ばれているOlyVIAの3つの機能。

1. 画像の共有

OlyVIAは、全員の足並みを揃えるために欠かせないデジタルアシスタントです。そのため、教育指導や科学共同研究での画像共有においてこのソフトウェアを好んでご利用いただいております。

例えば、教室で教員が、カリキュラムにスライド画像の一定の領域へのリンクを貼ることができます。生徒はいつでもそのリンクをクリック、ログオンし、画像を閲覧して、課題にとりかかることができます。

さらに教員は、生徒全員が同時に画像を閲覧できるように、デジタルスライドを大きなモニターに映し出すことも可能です。そうすることで、顕微鏡を使用することに対する生徒の興味を引き、グループによる議論を活発にできます。

業務の現場では、OlyVIAソフトウェアは人材育成や共同作業に頻繁に使用されています。

2. マクロからミクロまで観察

OlyVIAソフトウェアの使用をお客様に喜んでいただける2つ目の理由は、全体像の表示から詳細の表示にすぐに切り替えられることです。

つまり、OlyVIAソフトウェアはあなたのスマホにあるお気に入りの地図アプリとよく似た仕組みなのです。街全体を見て、ストリートビューにズームするように、OlyVIAを使用すると、マウスの脳を表示し、ズームアップして個々のニューロンを観察することが可能です。この仕組みを下の画像でご覧ください。

マウス脳全体のスライドイメージング

1枚の画像内で、素早く組織から細胞のレベルに移れるので、効率的な定量データ解析が行えます。

3. 直感的なユーザーインターフェース

OlyVIAソフトウェアを喜んでいただいているもう1つの理由は、使いやすく、強力なユーザーインターフェイス(UI)です。注目すべき4つの特徴は以下の通りです。

これで、いくつかのOlyVIAの特徴がわかりました。ここからは、OlyVIAのあまり知られていない強力な2つの機能を見ていきましょう。

1. スライドの対照比較。

OlyVIAソフトウェアのあまり知られていない特徴の1つは、画像の対照比較です。

この操作方法は次の通りです。2枚以上の画像を選択し、同じ場所に焦点を絞って、「比較(Compare)」ボタンを押す。この同時確認機能は、バイオマーカーの検証や連続切片組織形態の解析に特に有用です。

2. ドキュメントの取り込み

お気づきでないかもしれませんが、OlyVIAの使用はデジタル画像のみに限られてはいません。例えば、SLIDEVIEW VS200で、画像と一緒に研究室のメモなどのドキュメントを取り込み、閲覧できます。

これにより1箇所からメモにも画像にもアクセスでき、研究のワークフローが向上します。

OlyVIAの設定方法

是非、ご自分でこれらの機能をお試しください。OlyVIAには、2つの便利な方法でアクセスできます。

Christopher D. Higgins

Christopher D. Higgins

事業開発マネージャー

Christopher Higgins氏は、Evidentライフサイエンス部門の事業開発マネージャーです。24年に及ぶ検鏡法分野での経験があり、研究と臨床の両アプリケーションで用いられる広範な生物学的光学顕微鏡のプロダクトマネジメントとアプリケーションでキャリアを積み重ねてきました。

現在の役職では、研究者や病理学者と直接協同して新たな技術とアプリケーションの開発に取り組んでいます。今日のバーチャル顕微鏡システムで撮影した画像は、個別の細胞だけでなく組織全体についてもわかることがあり、研究や教育などに不可欠なものになっています。Higgins氏は、次の大きな開拓は、臨床分野でのより広範なアプリケーションの受け入れに向かう次の時代に入るためのホールスライドイメージングと人工知能による解析を準備することだと考えます。

同氏はDigital Pathology Associationのメンバーであり、マイアミ大学で学士号を取得しています。また、熱心な野外活動家でもあり、自然写真家として成功し、ペンシルベニア州のリーハイ・バレーに住んでいます。