研究者のワークフロー効率化をサポートするEVIDENTのソリューション
最終更新:2024年9月13日
100年を超える光学技術による最先端のソリューションでサポートいたします。当社は長年培った光学技術、デジタル技術をベースに最先端の研究ニーズに応えた製品開発に取り組んでいきます。これを行う方法として、細胞培養からイメージング、画像解析まで、実験の効率を向上するケーススタディ、アプリケーションおよび4つのワークフローソリューションをご紹介いたします。
ケーススタディ: 細胞培養の効率化
幹細胞からの分化誘導に関する実験を行うときは、以下の4つの各ステップにおいて、当社のソリューションを使用することで効率化できます。
- CM30インキュベーションモニタリングシステムを用いた遠隔モニタリングにより、細胞培養の分化誘導への最適なコンディションを検討できます。
細胞培養ワークフローを効率化させるためのキーポントについては、このホワイトペーパーをご覧ください。 - 分化誘導された細胞、細胞塊や組織を用いる予備実験では、APEXVIEW™ APX100ベンチトップイメージングシステムを用いると、より短時間かつより少ない労力で高品質なデータを取得することができます。
APX100がイメージング予備実験をどのように効率化するかをブログでご覧ください。 - データ取得では、共焦点イメージングを実施し標本の機能を評価します。共焦点レーザー走査型顕微鏡FLUOVIEW™ FV4000を用いると、標本全体を撮影しながら、関心領域の高解像度画像を取得することが可能です。
- イメージングソフトウェアcellSens™のTruAI™ ディープラーニング機能を用いることで、自動的に高精度な画像解析が可能になります。
この4つのワークフローの改善により、より効率的な画像データ取得が期待されます。
EVIDENTワークフローソリューションと従来の方法の比較
以下の表のとおり、従来は手動で行わなければならなかった細胞培養実験では、近年ではAIや遠隔モニタリングを活用することで作業を自動化し、時間を短縮することが可能です。個々の作業がとりわけ時間を要するものでなくても、細胞の種類が複数の場合には何度も同じ作業を繰り返すことになるため、長期にわたってはさらに時間短縮の効果は大きくなります。
メリットは効率化だけではありません。インキュベータからの細胞出し入れによる負荷を軽減したり、手動操作によるヒューマンエラーのリスクを回避することで、実験の質を向上させることが可能です。
(10秒から数分)
(約10秒)
アプリケーション: ディープラーニングを用いた薬品検査のためのマルチクラス核表現型の予測
創薬研究で、学習済みニューラルネットワーク(NNs)を応用して、表現型予測を加速させることができます。FV4000 共焦点レーザー走査型顕微鏡とイメージングソフトウェアcellSensのTruAIディープラーニングテクノロジーを用いると、核染色を用いずに核の位置を推定し区分することができ、さらに、薬剤に応じたAR表現型の変化に基づいて細胞をワンステップで分類する方法を構築することができます。このアプローチは時間と試薬コストを抑え、実験の効率性に貢献します。
これらのワークフローソリューションに使用する製品
このブログ記事で紹介するワークフローソリューションに役立つ製品をご紹介します。
CM30インキュベーションモニタリングシステム
CM30システムは、インキュベーター内での細胞培養の状態を遠隔モニタリングし、細胞数とコロニー数、密度、および細胞コンフルエンスを自動的に測定、グラフを作成します。
このような従来は手動で行う作業を自動化することで、細胞培養プロセスの効率性が向上し、定量的データに基づく培養プロセスを確立することで、培養の質が向上します。
APEXVIEW APX100ベンチトップイメージングシステム
APX100システムのスマートサンプルナビゲーターはAIでスライド上に標本を検出し、標本全景のマクロ画像を自動的に取得します。APX100システムの直感的なソフトウェア操作とAIマクロ画像取得機能により、誰でも簡単に高画質な画像を取得できます。
共焦点レーザー走査型顕微鏡FLUOVIEW FV4000
標本の中の関心領域をピンポイントで特定することで時間を節約できます。FV4000システムにより、低倍率(1.25xまたは2x)から高倍率まで、ステッチ画像を簡単に取得することができます。マクロ低倍率画像からミクロ高解像度画像へと自動的にシームレスに切り換えできます。SilVIR™検出器と微鏡性能モニター (MPM)のおかげで、取得した画像から解析用の信頼性の高い定量的なデータが得られます。
イメージングソフトウェアcellSens
当社のイメージングソフトウェアcellSensは、輝度解析や対象物の計測と分類、顕微鏡で取得した画像データのトラッキング解析など、様々な画像解析作業を容易にします。検査対象検出にTruAIディープラーニングモジュールを用いることで、これまでは手動で解析していた画像の自動解析が可能になり、結果をより効率的により高い精度で得られます。.
TruAIを使用したマウスの腎臓切片上にある糸球体位置の予測(青)
緑色: GFP標識が不均一であるため、検出精度が低くなっています。
青色: 容器に傷やホコリがあっても高い精度で核が検出されています。